寺でのペット火葬!心安らかな別れを祈る場所
大切なペットが亡くなったとき、どこで火葬するか悩む方は多いです。中には、いつも家族がお世話になっているお寺でペット火葬をしたいと考える方は多いでしょう。しかし、お寺でペットの火葬はできるのでしょうか?本記事では、お寺でのペット火葬に対する考え方や、ペット火葬の手続きと流れについて解説します。
寺院でのペット火葬の意義と特徴
最近、動物の供養ができるお寺は多いです。しかし、お寺の宗派によって、できるところとできないところがあります。その理由を見ていきましょう。
仏教で動物は畜生とされていた
かつて仏教では、動物は「畜生」とされていました。仏教では、人は亡くなったあと、六道の世界で何度も生まれ変わるとされています。
六道の世界とは「地獄」「餓鬼」「畜生」「修羅」「人間」「天上」を指し、中でも「地獄」「餓鬼」「畜生」は苦しみが強い世界と言われているのです。動物はこの「畜生」の世界にあたり、弱肉強食の世界で日々不安にさらされながら生活していくとされています。この仏教の考えから、ペットの葬儀や火葬は行わない寺院があるのです。
ただし、最近は「ペットも家族の一員」という考えが広まり、寺院でもペットの供養を行うところが増えています。
寺院のペット供養の特徴
ペットの供養は、ペット葬儀の業者やペット霊園でも行えます。その中でも寺院でペット供養を行う特徴は、毎日住職による読経がつくことです。民間のペット葬儀業者やペット霊園は、月に一度程度、住職による供養があるだけで、毎日の読経はつきません。
そのため、大切なペットに対して人と同じように毎日読経を行ってもらい、供養してほしいという方には、寺院でのペット供養がよいでしょう。
寺でのペット火葬の手続きと流れ
ここからは、実際にお寺でペット火葬をするときの手続きと流れを見ていきましょう。
ご遺体の運び込み
まずは、お寺にペットのご遺体を運び込みます。ご遺体は、硬く絞ったタオルで体を綺麗に拭き、ドライアイスと一緒に箱に入れてあげてください。また、ご遺体と一緒に生前好きだったおやつやご飯、おもちゃ、ペットの写真を持っていくとよいでしょう。
読経
お寺の住職さんによる読経が行われます。心を静めて、ペットが最善の旅立ちができるように祈りましょう。
火葬
ご遺体の火葬を行います。お寺に一括で任せられることもあれば、火葬は別途業者を手配しなければいけないケースもあります。
拾骨
火葬後、拾骨を行います。人の場合は遺族が拾骨を行うのが一般的ですが、ペットは火葬方法によって拾骨ができるかどうかが異なるため、事前に確認しておきましょう。
返骨、または納骨・埋葬
拾骨後、返骨または納骨・埋葬となります。納骨の場合、寺院内にペットの納骨堂を設けているところもあります。また、ペット霊園などに納骨する方法もあるため、ご家族で話し合って、納骨や埋葬の方法を決めましょう。
寺院でのペット火葬の選び方と注意点
ここからは、寺院でのペット火葬の選び方と注意点を見ていきましょう。
ペットの供養が可能かどうか
まずは、ペットの供養が可能かどうかを確認しましょう。寺院のホームページを確認したり、電話で問い合わせたりして確認してみてください。
供養プラン
寺院によって、動物供養のプランが異なります。火葬、返骨、納骨、初七日法要まで行ってくれるプランもあれば、火葬のみを行って、合同墓地に納骨するプランもあるのです。具体的にどんな供養をしてもらえるのか、事前に問い合わせて聞いてみましょう。
通いやすさ
寺院で動物の供養を行う時は、通いやすさも重要です。できるだけ近くにあって通いやすい寺院で供養をすれば、ペットも家族の近くにいられて安心でしょう。
また、寺院によっては毎年ペットの法要イベントを行うところもあります。通いやすいところであれば、そういった法要にも参加しやすくなるため、よりペットを近くに感じられるでしょう。
住職の対応
寺院を選ぶときは、住職の対応もポイントです。ペット火葬は、ペットを失った悲しみの中、手続きを進めなければいけません。そんな飼い主の心に寄り添い、真摯に対応してくれる住職の寺院を選びましょう。
火葬方法
ペット火葬の方法は、大きく分けて「合同火葬」と「個別火葬」に分けられます。
合同火葬は、ペットのご遺体を複数一緒に火葬する方法です。火葬後、遺骨の判別が難しいため、返骨ができません。その分、費用を安く抑えられます。
一方個別火葬とは、ペットのご遺体を1体ずつ火葬する方法です。立会個別火葬であれば、人と同じように、火葬までの送り出しや拾骨までできます。
どちらの方法で火葬を行っているかは寺院によって異なるため、飼い主であるご家族の心の状態や、要望に合った火葬方法を行っている寺院を選びましょう。
まとめ
寺院でのペット火葬や供養について解説しました。最近は、ペットがより私たちにとって身近な存在になったことから、ペット供養を行う寺院が増えています。
供養のプランにもよりますが、毎日供養をしてほしいという方は、寺院でのペット火葬やペット供養を選ぶとよいでしょう。寺院を選ぶときは、ここで解説した注意点に気をつけながら、飼い主の心に寄り添ってくれる寺院を選んでください。