ペットの遺体の冷凍保存は可能?すぐ火葬ができない場合の対処法

公開日:2024/05/15  

火葬までの冷凍保存

ペットの最期は飼い主にとって難しい瞬間です。愛するペットが亡くなった場合、遺体をどう扱うかは重要な決定です。ペットの火葬は一般的な方法ですが、すぐに火葬ができない場合、遺体の冷凍保存は可能でしょうか?この記事では、遺体を冷凍保存することのメリットとデメリット、忙しい人向けの対処法について詳しく説明します。

ペット火葬の一般的な流れ

ペットが亡くなった場合、遺体の適切な処理が必要です。以下は、ペット火葬の一般的な流れを説明したものです。

体勢を整える

まず、ペットが亡くなったことを確認したら、いつも寝ているときのような体勢に整えてあげましょう。遺体の死後硬直が始まる前に、できるだけ早く体勢を整えてあげてください。目や口が開いている場合は優しく閉じてあげます。

遺体を清める

濡れたタオルやウェットティッシュなどで、ペットの遺体を拭いてあげましょう。目や口・耳・肛門などから体液が流れてくることもあります。きれいな姿で見送るために遺体に体液がつかないように定期的に拭き取りましょう。

家族で偲ぶ

ペットの遺体が腐敗しないように、遺体を冷やして安置します。家族が集まれる場合は火葬までにペットの遺体を囲み、偲ぶ時間を作ってあげましょう。生前使用していたおもちゃやブランケットを添えてあげたり、お花や感謝の手紙で華やかな棺にしてあげるとペットも喜ぶでしょう。

火葬・供養

火葬業者や自治体に依頼して、ペットを火葬してもらいます。火葬しない場合は、ご自宅の庭に遺体を埋めて供養される方もいらっしゃいます。

ペットの遺体を冷凍保存することは可能か?

ペットが亡くなったけれども、すぐに火葬できない場合、遺体の冷凍保存は一つの選択肢となります。しかし、それが可能かどうかについて詳しく見てみましょう。結論から言えば、ペットを火葬するまでの間、冷凍庫での保管は法律上では問題ありません

冷凍の方法

ステップ1: 適切な容器の用意

まず、遺体を冷凍するために適切な容器を用意します。ペットの遺体が収まる大きさのタッパーが最適です。この容器は密閉性が高く、遺体を保護するのに適しています。

ステップ2: 下敷きの準備

容器の底に、遺体と容器の間に空間を作り、直接の接触を避けるためにガーゼなどの布を敷きます。この下敷きは遺体を包み込み、適切な状態で冷凍するのに役立ちます。

ステップ3: 遺体の配置

遺体が準備できたら、遺体をタッパーに慎重に配置します。遺体の位置が容器にぴったり収まるように注意しましょう。目や口が開いている場合は、優しく閉じてあげます。これにより、遺体の状態が維持され、冷凍効果が最大限に活かされます。

ステップ4: 蓋を密閉

遺体が容器に配置されたら、密閉性の高い蓋を閉じて遺体を保護します。蓋がしっかり閉まっていることを確認し、外部の空気や湿気が中に入らないようにします。この密閉性が遺体を凍結状態に保つのに重要です。

ステップ5: 冷凍庫または冷蔵庫に安置

遺体が容器に密封されたら、冷凍庫または冷蔵庫に安置します。遺体を保護するために、他の食品や物と接触しないように気をつけましょう。

冷凍以外の保管方法

ペットの遺体の冷凍以外の保管方法は、ドライアイスと保冷剤の二つがあります。ドライアイスは遺体を低温に保ち、夏季なら4~7日、冬季なら1週間~10日程度の保管が可能です。保冷剤は短期間の保管に向いており、夏季なら1~2日、冬季なら2~3日程度遺体を冷やすことができます。どちらの方法を選ぶにせよ、遺体を慎重に扱い、安全に保管することが大切です。

冷凍のメリット・デメリット

ペットを冷凍して安置することにはメリットとデメリットがあります。

メリット

ペットの遺体を冷凍保存するメリットは、常に一定の温度で冷やせるため人の手で保冷材を取り替える必要も無く、腐敗を遅らせることができることです。冷やすことに特化している冷凍庫ですので、保管するのに優れています。ハムスターなどの小動物や、腐敗の早い水生のペットに適した保管場所です。

デメリット

食材が入っている冷凍庫でペットの遺体を冷凍保存する場合、衛生面には十分に配慮する必要があります。ご家族全員の合意を得た上で冷凍保管をしましょう。大きなペットは冷凍庫に入れることができませんので、ペットの大きさによっては冷凍庫に入れることができない場合もあります。

市販の冷凍庫は遺体の安置を想定して作られていないため、お別れが辛いからと何週間も冷凍庫に保管するとペットに霜がついてしまいます。きれいな姿でお見送りするためにも、1週間以上の保管はなるべく避けましょう。

忙しい人のためのペット火葬

忙しい飼い主様はすぐに火葬ができない方も多いと思います。そこで、この章では忙しい人のためのペット火葬についてご紹介します。

24時間対応可能なペット火葬

ペット火葬の業者のなかには、24時間ご自宅まで出張してくれる業者もあります。夜中や早朝などお時間が取れる時間帯に供養できるため、ゆっくりお別れができます。希望の日時に依頼できるため、ご家族が揃っている時に見送りたい方にもおすすめです。最新の火葬炉では短い時間できれいに遺骨を火葬でき、時間も取られません。

一任個別火葬

一任個別火葬とは、ペットを自宅から業者に引き取ってもらい、火葬から収骨までを一任する方法です。火葬には立ち会えませんが、お骨が返ってくるので丁寧にペットを供養できます。

まとめ

ペットの遺体は冷凍して腐敗を遅らせることができますが、衛生面ではあまりいいとは言えません。そのため、ドライアイスや保冷剤などで遺体を冷やし、涼しい場所での安置が一般的です。しかし、冷凍庫や冷蔵庫は一定の温度で冷やせるため、安置する環境としては最適です。考え方は人それぞれですので、ご自身にあった方法でペットを安置し、供養してあげましょう。

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